B2C-ECが消費者向け電子商取引、B2B-ECは企業間電子商取引を表しているのことは前回お話しました。今日は、つづきの第二回目です。
早速、他にも、B2CとB2Bでは、どんな違いがあるのか、見ていきたいと思います。
<買う人が違う>
B2C-ECの買う人(ユーザー、消費者)は、
買いたい人が、買う。要するに、本人が買うことがほとんどです。
非常に判りやすいですね。
一方、
B2B-ECの買う人(バイヤー・購買担当者、等)は?
自分の意志で買いたい人というよりは、必要に迫られて買わなきゃいけない人、買う担当の人、頼まれて買っておく人、こんな感じでしょうか?
この立場の違いが、EC(Eコマース)上の運用には非常に影響を及ぼすことがあるのです。
<納品書の使い方が違う>
納品書の形式は様々なので、B2C用でも、B2B用でも、あまり違和感はないのかもしれません。
一般消費者は、納品書が、宅配された商品の段ボールの中に入っていても、それをマジマジと見て、うーーーんと唸りながら何かをしたりすることは、ほぼないですよね。
もしかしたら「あ、そうだ!」と念のためにチェックくらいする方はいらっしゃるでしょうけど。
しかし、B2Bは違います。
商品が配送されてすぐに、発注内容と納品内容がしっかり適合しているかのチェックは、しなければなりません。そしてまた、会計処理・在庫管理には必須の書類ですし、棚卸作業のチェックをするために必要になるかもしれないものです。
こういった納品書、等に関わるオプション機能やサービスも、最近では色々リリースされていますので、近々、取り上げたいと思います。
<請求書の使い方が違う>
B2Cと、B2Bの大きな違いベスト3
を挙げるとすると、トップを争う項目がこれ「請求書の使い方が違う」です。
B2Cの請求書は「後払い決済サービス」のコンビニ支払い用紙ぐらいでしょう。実際には請求書というよりは、コンビニや銀行で支払いをスムーズに行うための専用伝票と言った感じでしょうか。
B2Bの請求書は、ECショップが、世の中に登場するずっと前から、存在するものです。
常に受発注にはついてまわる重要な書類ですね。
この請求書が、事業会社にはとても大切です。
納品書と同様に、会計処理に絶対に使いますし、納品書には記載されていない情報(前月の支払い済金額や、支払い残金額、今月の請求額、消費税額、値引き額、今月支払いをしなければならない金額)などがすべて表示されているものもあります。
もっとシンプルなものもありますけどね。
この請求書、等に関わるオプション機能や便利なサービスも、近頃では色々リリースされていますので、こちらも納品書同様、近々、取り上げる予定です。
<返品の対応が違う。>
これは、B2Cも、B2Bも、似たようなものかもしれません。
破損や不良品があれば返品する。
とてもシンプルな話です。
しかし、実際の運用と頻度は違うかもしれません。
B2Cは、一度に大量のモノを何度も繰り返し買うことは少ないと思います。しかし、
B2Bは、一度に多品種のものを、複数個あるいは大量に繰り返し発注する事が良くあります。
そうとなると、いくつかの商品で、数個返品しなければいけない事態が発生する頻度も決して少なくはなく、その処理は総じて面倒なものになります。
そこで登場するのが、リアルな取引で良く使われている「赤伝票」や「返品伝票」と言われる伝票です。
既に、受注および配送処理が確定した取引の伝票を取り消す(一部を含め)ために発行される伝票のことをさします。
返品を希望する一般消費者のお客さまから、「返品しますので、赤伝切ってください」
とご依頼されることは、ほぼないと思います。
しかし、B2B、企業間取引の現場では、非常に良く耳にする言い回しです。
本来なら人の手が加わって大変な、この「赤伝」処理が、ECサイトから処理するだけで、決済システムへリアルタイムで自動連携できる決済システムは、あまり見たことがありません。
B2Bの後払いサービスをしているPortiaPAY(ポーシャペイ)は、この「赤伝処理」がリアルタイムで連携できる強みをウリのひとつにしているようです。
大企業や、反復継続取引が中心のB2B-ECには、必須の機能と言えるでしょう。
さて、一回目、二回目とB2B-ECそしてB2C-ECの違いを、色々見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
B2C-ECのマーケットが飽和状態な今、法人にも色々買って欲しい、うちで仕入れて欲しいと思っている企業は多いはずです。
ですので今後は、
B2C-ECをB2B用に改修する予算はいくらくらい必要か?
改修ではなく、B2B-ECを別途オープンすると、集客の差は生じるのか?
などの検討の参考になるような記事もアップしていこうと思います。
ひきつづき、皆さまのお役に立てれば幸いです。