今回は、店舗運営に欠かせないPOSシステムを導入するメリットについて解説していきます。
「POSシステム」は店舗の販売データを記録・集計できる便利なシステムですが、
詳しくはこちらの記事【https://www.b2b-ec.news/?p=1787】で解説していますので、ご覧になられていない方はぜひ目を通してみてください。
本題に戻りますが、POSシステムは管理できる情報が非常に多いです。
どのような情報を管理することができるのか、その機能によってどのようなメリットがあるのか、1つずつ見ていきましょう。
Contents
POSシステムの6つの機能
売上管理機能
商品の売上を簡単に分析・管理できる機能です。
売上管理は販売促進などのマーケティングに有効で、事業を継続し利益を獲得するために、非常に重要な業務になります。
そもそも売上管理は以下の4項目が確認できます。
①月毎の売上高
②目標と実績との差
③前月・前年との比較
④原価
上記のデータを記録し、そこから課題を見つけたり改善策を講じたりすることによって売上目標を達成できるようにしていくことが売上管理の目的です。
売上管理の機能によって、具体的には以下のようなことが可能になります。
- レシートと同じ内容のデータがPOSシステムに保存されていて印刷できる
- 売れ行きの動向をリアルタイムで確認
- 「複数の店舗がある」「ネットショップと実店舗の両方がある」といった場合でも、本店で売上やコストを一括管理
- 「いつ」「何が売れたのか」「決済方法は何か」など売上に関する情報や顧客ごとの売上、月毎や季節毎の売上の動向などを管理
商品管理機能
商品の仕入れ数と販売数からの自動計算で商品数を管理でき、適切な数の仕入れができる機能です。
商品管理は、在庫管理を含んだ物品の管理全般を意味し、一般的な認識としては「商品の仕入れ・保管・配送・陳列」など幅広い業務を含むとされています。
この商品管理の業務をPOSシステムによって、以下の項目を自動化することができます。
- 商品コード、名称、単価など、商品情報をPOSシステムに登録
- 顧客から受けた注文を管理
- あらかじめ登録した商品の情報を一括管理
- 売れ筋の把握
商品管理の中でも、「在庫管理」に着目すると以下の項目が管理できます。
- 売上登録と同時に、在庫数を更新することで在庫情報を管理
- 在庫の状況をリアルタイムで確認
- 複数の店舗の在庫の一括管理
- 在庫情報や発注仕入れのタイミングを管理
顧客管理機能
顧客と購入商品の情報を紐付けできる機能です。
顧客管理は「名前・連絡先」といった基本的な情報や、過去の取引履歴や売上なども含む情報を管理します。
「いつ」「誰が」「どんな商品」を購入したのかなどの顧客情報を収集するのです。
大体のPOSシステムは以下の項目が管理できます。
- 顧客の年齢、性別、来店日時など顧客の行動
- 来店ごとや規定金額ごとに貯まるポイント
- ポイントシステムに登録した個人情報と売上情報
- 来店した日や購入履歴
勤怠管理機能
スタッフの勤怠を管理し労働時間・給与を自動計算できる機能です。
勤怠管理とは、労働基準法で定められた企業の義務で、「出勤・退勤時間・欠勤・遅刻・休日取得の有無」といった労働の記録について数字的に管理するものです。
時間外労働や休日出勤は割増賃金の対象ですので、企業は勤務した時間を正確に把握しておかなければなりません。
勤怠情報は給与計算に利用されるため、正しい労働時間の基、正しい計算が必要になります。
特にPOSレジの導入の多いスーパーやコンビニ、飲食店などは正社員以外のアルバイトやパートさんも多く在籍していることがほとんどです。
スタッフ数が多いほど勤怠管理の困難が増しますので、「労働時間」「休憩時間」をスタッフ各自でサッと登録できるPOSシステムは必要不可欠な機能とも言えますね。
- パートやアルバイトなどのスタッフの出退勤管理・シフト作成
- 従業員の勤怠管理や給与データの作成
- 本部や他店からも勤怠管理をリアルタイムで把握
キャッシュレス決済連携機能
キャッシュレス決済を簡単に導入できます。
キャッシュレス決済を導入するために、「クレジットカード・電子マネー決済端末」との連携が可能です。
キャッシュレス決済は現金払いと比べて圧倒的に決済がスムーズですので、近年、利用者も増えています。
また、キャッシュレス決済の種類も多様化してきていますので、選択肢が増えることはお店側と消費者側の両者ともに「機会損失を減らす」というメリットが生まれます。
POSシステム導入6つのメリット
会計業務の効率化
お会計の際に1つ1つの商品の金額を手入力していたらとんでもない時間がかかりますよね。
現金の受け渡しも手間が増えますよね。
POSシステムは、商品のバーコードをスキャンするだけで「商品名・単価・個数」が表示され、自動計算されますので、会計業務が簡単にできます。
商品を1つずつ手打ちする必要がないので、業務効率がアップしますね。
前章で解説した「キャッシュレス決済」においても、スムーズにお会計を済ませることができるので時間短縮に繋がります。
大型飲食チェーン店では伝票に記載されているバーコードを読み取ってお会計する店舗がほとんどですが、バーコードがついた伝票がないといった小規模の飲食店もあります。
その場合、決済方法によって合計金額だけ手打ちする作業が必要なこともあります。
それに関しては、POSシステムの種類や設定状況によって異なりますが、いずれにしても自動計算ですのでアルバイトの方でも会計業務を簡単に熟すことができます。
ミス削減
手書きのオーダーだと、字が読めなくてオーダーを間違えたり、金額を間違える、なんてことがよくありますよね。
POSシステムは、基本的には手入力の作業がありません。
お会計はもちろん、飲食店における料理オーダーも手書きではなく「項目を選ぶだけ」「ボタンを押すだけ」といった単純な操作のみになりますので、ミスを減らすことに繋がります。
顧客満足度アップ
お会計に時間がかかってレジが行列になっていたら、後ろに並ぶ他のお客様に「長いな…」と不満を持たれてしまうと思います。
顧客が求める商品やサービスの中には、お会計時や料理オーダー時の「スムーズさ・手間の少なさ」が含まれます。
お会計時に並ばずスムーズに終わると嬉しいですよね。
また、顧客管理の機能によって、適切な対応が求められたとしても顧客情報を基に、その場面に適したお客様対応ができます。
ユニクロやGUなどのアパレルショップでは、セルフレジがメインとなり操作も簡単ですので、人によっては「スムーズにお会計ができる」「店員とコミュニケーションを取らなくてよい」といった点が顧客満足度の向上に繋がっているのかもしれませんね。
人件費削減
「この在庫管理、従業員が3人いないとダメだな!」から
「POSシステムがあれば在庫管理に時間はいらない!」へと変われます。
POSシステムはあらゆる業務が自動化されていますので、作業時間が減ったり人数を減らしても対応できます。
在庫数が非常に多い店舗などは、在庫管理を人力で少人数で行うには限界があります。
大人数で取り掛かるにも人件費がかかってきますので、POSシステムで管理すれば人数も時間も最小限に調整できます。
また、スーパーやコンビニでも増えているセルフ会計に対応したPOSシステムであれば、大幅に人件費削減できます。
複数店舗の一括管理
複数店舗ある場合、すべての店舗の管理を行うのはとても大変ですよね。
複数店舗を管理する場合でも一括管理できます。
売り上げデータや飲食店であれば来客状況などリアルタイムで見ることができます。
例えば、他店舗が込み合っていて人で不足の場合であれば、その状況をいち早く把握し人員補充することもできます。
マーケティング活用
売上を上げるためにはマーケティング戦略を立案実行することが欠かせませんよね。
POSシステムは、商品を販売すると「売上・在庫・顧客・日時・天気」などが記録され、管理することができます。
そうすると、様々な条件に対しての売上を分析することが可能となります。
例えば、「寒い時期だとこの商品がよく売れる」「天気が悪い日はこの商品がよく売れる」「20~30代の女性は○○系の商品の購入がメイン」など様々な条件を設定したうえで分析することができます。
データ化されたものが目に見えることでマーケティングに非常に役立ちますね。
最後に
POSシステムの機能とメリットについて解説してきましたが、役立つ情報は見つけられましたでしょうか?
「POSシステム」と聞くと難しい印象があると思いますが、あらゆる業務が自動化され、業務効率を大幅にアップすることができます。
店舗運営に役立つシステムなので是非、POSシステム導入に向けて「店舗が求める機能」と照らし合わせてみてください。